司馬遼太郎」タグアーカイブ

「殉死」司馬遼太郎

殉死」を読みました。
乃木希典長府藩士幕長戦にも従軍し、
一応は幕末の人物でもあります。
もちろん明治期がメインの人物で、
この「殉死」も殆どが明治期の話です。
乃木愚将論の基盤のなった本作に興味があり、
なにより本がとても薄い(笑)ので、
出張の移動時に思い切って読んでみました。

司馬遼太郎という人は、… 続きを読む

「世に棲む日日(四)」司馬遼太郎

久々に読みました。

急遽日帰りで東京に飛行機で行く事があり、
その道中に読む本を用意してなかったので、
本棚から「世に棲む日日」の4巻を持っていく。

「世に棲む日日」の最終巻です。
長州藩の実権は俗論党が握り、
晋作は挙兵を企てますが奇兵隊は賛同しない。
結局はわずかな兵で功山寺で挙兵し、
その成功を知って諸隊も参戦します。
地元の農民まで合流して革命は成功し、
晋作は軍部の最高責任者を打診されたが、
それを蹴って妾と逐電。… 続きを読む

「最後の将軍」司馬遼太郎

司馬遼の「最後の将軍」を読みました。

徳川幕府第15代将軍徳川慶喜のお話。
慶喜に良い印象持ってなかったのですが、
この本を読んで・・・
あんまりイメージ変わらないか・・(笑)。

幕末は下級武士たちの物語が多く、
殿様方にスポット当たりにくいのですが、
実際には江戸時代は殿様がエライのです!
※あたりまえか・・

面白いのは慶喜を志士や公家らが英雄視し、
慶喜さえ将軍になったならば・・。
と、救世主のように見ていたということ。
本人は一部の人間しか知らないのに、
噂でカリスマが出来上がってしまう。
現代にも通じるものがありますね。
実際には人ひとり変わったくらいで、… 続きを読む

「人斬り以蔵」司馬遼太郎

久々に出張に行きました。
片道3.5時間の新幹線での読書の為、本屋に立ち寄ります。
一冊完結程度がちょうどいいのですが、選びかねて司馬遼のコーナーで、「人斬り以蔵」を見つけました。
前からこのコーナーで見かけてはいますが、なんだかあまり食指が動かず手に取りさえしませんでした。

時間もないし読んでみるかと手に取り裏を見ると、短編集だと気がつきました。
なんだ。短編集ならもっと早くに読んどけば良かった。
基本的に僕は短編集大好きなんで・・・。

さて、前置きが長くなりましたが、「人斬り以蔵」です。

「鬼謀の人」は大村益次郎のお話です。「花神」を読んだことがありますので、
この短編は、「花神」の総集編のように感じました。この大村益次郎も司馬作品によってイメージを固定された人物の一人でしょうね。

「人斬り以蔵」は、岡田以蔵のお話。数々の龍馬作品に脇役として登場しますが、なかなか主役の作品はない。ですが、内容が内容なだけに主役にすると、
とてもやるせない気分にさせるお話になります。… 続きを読む