第20回　「篤太夫、青天の霹靂」

将軍徳川家茂が継嗣無く死去し、
慶喜の次期将軍就任が決定的となり、
徳川宗家を継いだ慶喜は、
長州征伐を続けようとしますが、
小倉城の落城で長州と和議を結ぶ。

孝明天皇は長州を討てといきり立っていますが、
確かに長州嫌いは知られる話ながら、
僕の理解としては長州派公卿の専横や、
京都を戦場とした事への嫌悪と認識しています。
あくまで長州征伐は幕府主導によるもので、
孝明天皇の主導ではないはず。
※もちろん勅命は出していますが。
このドラマでは孝明天皇が望んだから、
長州征伐をしているように思え、
家茂は孝明天皇の意思に沿う為に、
病を推して戦陣に倒れたようになっており、
その意志を継いで慶喜が長州と対峙するものの、
小倉城が落ちた事により停戦を決定しています。

まあ最近では関ケ原の戦いでさえ、
軽く流される描写が増えてきたわけで、
簡単には幕長戦争を正確に描けるはずもないし、
こんなもんでしょうね。

篤太夫や成一郎は幕府直参となりますが、
慶喜は雲の上の人となって篤太夫は悩む。
そんな中、謀反の嫌疑のある旗本大沢源次郎を、
捕縛せよと篤太夫は命じられます。
まずは新選組が大沢を捕らえるから、
それから使命を果たされよと、
副長の土方歳三より提案されますが、
篤太夫は自ら出向いて命を伝えるとし、
ひとりで大沢宅に向かいました。
しかし大沢の手下らに襲われる事となり、
寸でのところを土方に助けられ、
事なきを得て大沢は捕縛される。

実際は大沢は素直にお縄となり、
斬り合いは行われませんでしたが、
せっかく新選組を出すんですから、
殺陣くらいはないと視聴者が納得しません。

篤太夫は土方と話し、
同じ武州出身で親近感が湧きますが、
信念に生きる土方に接する事で、
気持ちの揺れていた篤太夫は、
前向きになるように頑張ろうと誓います。
もちろん創作でしょうが、
このシーンは良かったなと思いますし、
最後の土方が成一郎と会うのも悪くない。
篤太夫と土方はこれっきりですが、
その後は成一郎と関わる訳ですので、
良い伏線となっている様子です。

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