幕末維新関連の書籍」カテゴリーアーカイブ

「あずさ弓の如く」苑場凌

今回紹介する漫画「あずさ弓の如く」は
白虎隊の会下関支部の吉井さんに頂いた漫画。
楢崎家屋敷での飯沼貞吉を描いたもので、
上下巻に分かれています。


あずさ弓の如く上、下巻」。
上巻は会津戦争から貞吉の東京行きまで、… 続きを読む

「榎本武揚」安部公房

安部公房の「榎本武揚」。
以前から気になっていたので、
長期出張前に図書館で借りて読みました。

北海道旅行に行った「」は旅館の主人から、
消えた囚人300名の伝説を聞く。
護送中に脱走して共和国を創ろうとしたという。
その囚人らに関わった榎本武揚を主人は尊敬。
主人は元憲兵続きを読む

「マイ・ディア・シンサク」今江祥智


高杉晋作を題材とした小説は数ありますが、
これは少々変わったものです。

臨終前の大人の晋作が、
若き日の晋作と出会うという不思議なお話。
何度も会って幼い晋作に影響を及ぼします。

謎の金髪女性が案内役として登場しますが、
その正体は自分的には残念。

こういう変わりダネもアリでしょう。

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「少年行」南条範夫
 晋作のBL小説??。… 続きを読む

「明治維新の「嘘」を見破るブックガイド」田中聡

明治維新を否定的に検証する本が、
最近は沢山出ておりますが、
それのブックガイドってんだから、
どんなものだろうと読んでみました。

まず「否定的」「肯定的」というのが、
とてもナンセンスな考え方で、
歴史を二元的にとらえる考え方自体おかしい。
物事には良い部分悪い部分続きを読む

「神剣 人斬り彦斎」葉室麟

久々に幕末モノの小説を読んだ。
神剣 人斬り彦斎」は、
河上彦斎を主人公にした小説で、
作者は直木賞作家葉室麟
既に故人のようで僕は初めて作品を読みました。
50歳から創作活動をスタートしたらしく、
66歳で死去するまでの16年弱の間に、
60作以上の作品を書いています。

河上彦斎は人斬りです。
佐久間象山以外は記録に残っていませんが、
逸話の多さから象山だけとは思えませんので、
たぶん何人も斬っているのでしょう。
そんな人は常人とは… 続きを読む

「幕末まらそん侍」土橋章宏

幕末まらそん侍」は土橋章宏の小説。
超高速!参勤交代」の作者です
こういうライトな小説は、
出張の移動中の電車で読むのに最適。

お話は安政遠足を題材にしたもので、
藩内でドタバタ劇が繰り広げられます。

コミカルな作品なので内容を言うのも難ですが、
正反対の性格の2人が競い合う話、
どさくさに紛れて脱藩を企てる男の話、
隠密として活動してきた男の話、
足に自信があるが身分の低い男の葛藤の話、
病気を押して少年と走る老人の話、… 続きを読む

「黍の花ゆれる」植松三十理

大河西郷どんが現在奄美編ということで、
出張中にタイムリーな小説を読みました。

植松三十里著「黍の花ゆれる」。
愛加那が主人公の話で、
全編が奄美大島で展開されます。
内容は西郷どんの18回からと同様で、
西郷が奄美に流されたところ開始。

島妻となって子供を設け、
西郷との別れと再開。
子供の成長と西郷の風のうわさ。
子供の将来を願った行動と裏腹な結末続きを読む