「天璋院篤姫」宮尾登美子

大河ドラマ「篤姫」といえば、
平均視聴率24.5%の人気ドラマですが、
他の大河作品と比べて、
何が良かったのかいまいちピンときません。

役者陣では宮﨑あおいを起用している他、
瑛太堺雅人ら後の大人気俳優を使っています。
演出もホームドラマ的要素を取り入れられ、
西郷隆盛大久保利通勝海舟坂本龍馬等、
幕末の有名どころも出てきます。
クリムトモチーフのオープニングも斬新。
とはいえそれが視聴率の違いなのでしょうか?
よくわかりませんね。

さて原作の「天璋院篤姫」ですが、
実はかなり前に途中まで読んでいたのですが、
途中で仕事の関係で読めない時期があって、
それっきりになっていました。
小説は一気に読まないと読む気無くします。
ストーリー展開も言葉の言い回しも悪くないし、
厚い本でしたが読みやすかったと思います。

このお話の核はやはり嫁姑問題
とはいえスト-リー上での仇役は、
和宮ではなく徳川慶喜のようです。
和宮との確執は仕方ない事。
全く境遇の違う所に嫁いだのは、
篤姫も和宮も同じ。
けれども上手くいかないのは立場の違い?
これは大奥だけでなく、
どこの家庭でもあることなのかも・・。
でも、そう考えると女性って凄いですよね。
身一つで相手の家庭に乗りこまないといけない。
まあ男も養子になったら同じですが・・。
和宮との和解がなんとも清清しいラスト。
世の嫁姑もこあってほしいものです。

歴代家老や大老、将軍が出てきますが、
幕末・維新モノの本や、
阿部正弘、井伊直弼、徳川慶喜を扱った本には、
大奥や篤姫や和宮ってさらっとしか出て来ない。
そういう意味でも面白い内容でしたし、
違う目線が新鮮でした。
そういうところに視聴率の良さが、
隠されていたのかもしれませんね。

※この 「天璋院篤姫」 は原案扱いとの事。
大河とこの小説は全く違うものらしいです。

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鹿児島県鹿児島市 市内中心部
 篤姫の銅像が建てられています。
和宮親子内親王
 和宮とは嫁姑の関係。

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