南九州市知覧にある知覧島津家の墓所。
知覧島津家は旧姓を佐多氏とし、
島津宗家4代当主島津忠宗の三男忠光が、
大隅国肝属郡佐多を与えられ、
佐多忠光を名乗った事に始まります。
後に16代佐多久逵が島津家庶流として、
嫡流のみ島津姓名乗りを許されました。
「知覧島津家墓所」。
知覧島津家の墓所は西福寺跡。
代々知覧麓を領した知覧島津家当主や、
その親族の墓が建ち並びます。
鹿児島県内の領主の墓所の殆どには、
説明板が立札等が建てられており、
当主の墓が判るようになっていますが、
この知覧島津家墓所にはそれが無く、
寺跡と知覧島津家の説明のみ。
更に墓碑は苔生しや風化が酷く、
碑銘も殆ど読めませんでした。
この為に被葬者の特定は出来ず。
他の市がやってるだけに非常に残念。
南さつま市は少し頑張って欲しいですね。
西福寺は曹洞宗の寺院だったようで、
知覧島津家の菩提寺として庇護され、
3代佐多氏義の開基で建立されており、
元々は大隅の佐多にあったとのこと。
この墓地には初代忠光から、
現在までの歴代当主の墓があるようで、
維新時までの当主では22代の模様。
初代~15代までは知覧を地頭として治め、
16代以降に私領地となっています。
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一所持知覧島津家の屋敷跡。
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