西国街道の起点ははっきりされておらず、
一応は東寺前や羅城門跡とされています。
他の街道は橋や追分等の目印があり、
非常に分かり易いのですが、
九条通りから伸びて始まる為に、
ここからスタートというようなものは、
明確にはありません。
「東寺」。
九条通り沿いにある真言宗の総本山。
東寺については別記事に致します。
上記のように起点が曖昧な西国街道ですが、
仮に待ち合わせして旅に出る場合、
[東寺南大門前で待ち合わせ]とか、
とても分かり易かったと思いますので、
公式はどうあれ東寺前が起点というのが、
一番しっくりくる気がします。
もうひとつの起点候補である羅城門跡へ。
「羅城門遺址」碑。
唐橋羅城門公園にある跡碑。
平安京の朱雀大路の南にあった大門で、
京の洛内、洛外を分けていました。
弘仁7年(816)に大風で倒壊しており、
再建後の天元3年(980)にも暴風雨で倒壊。
その後は再建されておらず、
発掘調査でも遺構は発見されていない為、
江戸期には何もなかったと思われます。
「平安京条坊復元図と羅城門の位置」。
現地説明板より。
九条大路は幅約36mの大路でしたが、
南北朝時代頃より南側から耕作地化され、
道は狭くなっていったようで、
周辺は野菜類の栽培地となっており、
有名な九条葱も栽培されました。
上の説明板の地図のように九条通りは、
羅城門跡辺りから南に逸れており、
かつての平安京から離れていきます。
そういう意味では起点ともいえるかも?
■西国街道の宿場町
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