山口県長門市 日置古市跡


古市は文字通り古い市という意味で、
江戸時代初期に市が開かれていたもので、
別の場所に移された為に新しい方を新市
今までの場所が古市と呼ばれてました。
本来ならばそのまま新市が栄えて、
古市は廃れていくものですが、
この日置古市は黄波戸浦津黄浦に通じ、
古くから交通の要であった為か廃れず、
後に新市から古市に本宿が戻されています。
※本宿=正規ルートの宿場の意。


長門古市駅周辺。緑の線が街道筋。
青でぼかした辺りが古市で、
中心の辻から放射状に道が伸びています。


古市の中心の辻。
ここから放射状に道が伸びており、
当時としてはとても珍しい街並み。
それ故に発展していたのでしょう。


中心の辻から東側の街道筋。
古い家屋も少しは残っています。


西側の街道筋。
シャッター街となっていますが、
かつては栄えていた様子は伺えます。

古市から新市に移された理由は不明ですが、
新市の方がほぼ直線のコースなので、
少しでも距離を短くするのが目的でしょう。
ただ残念な事にこれは上手くいかず、
上記したように古市に本宿が戻されます。
現在も行政の思惑が外れる事は多いのですが、
この古市、新市の件もそんな感じでしょう。

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