紀州藩は安政元年より台場整備を計画。
多くの台場の築造が計画されています。
雑賀崎台場跡はそのひとつだった場所で、
トンガの鼻という岬の先端にありました。
雑賀崎周辺(雑賀崎台場跡の場所)
北側が埋め立てられて岬には見えませんが、
地図をみると岬であった事が伺えます。
南側の岬は番所ノ鼻と呼ばれる岬。
台場跡へは北側の埠頭からは行けず、
県道15号線沿いの旅館廃墟の横より、
北側に歩いて行く事ができます。
「算木積石垣」。
少し歩くと算木積石垣が現れます。
これも台場関連の遺構のようですが、
雑賀崎台場跡より少し離れていました。
何故ここに石垣が築かれたのでしょう?
算木積石垣より少し歩くと台場跡が現れる。
北側にカゴを沈めた生簀があったようで、
カゴバ台場と呼ばれていたという。
台場跡は綺麗に保存されています。
紀州藩台場跡でこれほど状態の良いものは、
この雑賀崎台場跡だけだという。
また他では見られないV字の石積があり、
砲座ではないかと思われていますが、
正確なところはわかっていません。
※保存の為に埋め戻されています。
台場跡から観る番所ノ鼻。
左側から延びる岬です。
この岬に設置された紀州藩の遠見番所は、
和歌山城に最も近く重要な場所でした。
後に遠見番所は少し南側の鷹ノ巣に移転し、
番所ノ鼻は元番所とも呼ばれていましたが、
安政元年の台場整備の際に台場が設置され、
[元番所台場]が築造されています。
現在は番所庭園として整備されており、
海洋眺望絶佳の景勝地となっていました。
こちらにも行きたかったのですが、
時間も無かったので次の機会に・・。
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