曽木の滝は仙台川上流に位置する滝で、
東洋のナイアガラとも称され、
豊臣秀吉も島津征伐の帰路に立ち寄り、
その雄大な景観を楽しんだとされます。
「曽木の滝」。
滝の高さは12m、幅は210mもあり、
変化に富んだ地形に豪快に注ぐ水は、
非常に荒々しく流れています。
「柳原白蓮の歌碑」。
滝展望台に設置された歌碑。
柳原白蓮は大正三美人のひとりで、
※他の二人は九条武子、江木欣々。
江木ではなく林きむ子が入る場合も。
白蓮事件を起こした情熱的女流詩人。
昭和32年にここを訪れた際、
多くの言い伝えを聞いて読んだ詩という。
もののふの 昔がたりを 曽木の滝
水のしぶきに ぬれつつぞ聞く
「良眼房の碑」。
堀之内良眼房の顕彰碑。
海音寺潮五郎の小説二本の銀杏で、
主人公上山源昌房のモデルとなった人物。
良眼房は西原八幡宮の宮司の子に生まれ、
真言山伏の修行を治めたという。
当時は伊佐から宮之城まで年貢を納める為、
山道を4~5日掛けて運んでおり、
農民は非常に難渋していました。
これを知った良眼房は藩に訴え、
天保13年より川内川の川さらえを行い、
翌年にこの難工事を終了させて、
年貢を舟で運べるようにしました。
更に藩金300両を借用して牛馬を購入し、
これを安く農民に貸し付けてたり、
嘉永2年には目丸の湿田の排水工事も行い、
これを美田としたとのこと。
良眼房は文久元年に52歳で死去。
この碑はそれらの功績を称え、
昭和48年に建てられたもの。
「権太郎石」。
鶴田ダム建設中に発見された石。
川ざらえ工事に従事した石工が、
その苦労の様子を刻んだもの。
この石はレプリカで、
本物は大鶴湖左岸の県道脇にあるという。
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・「二本の銀杏」海音寺潮五郎
良眼房をモデルとした小説。