真名井の清水は伊佐津川の伏流水が、
舞鶴周辺で湧き出してたもの。
伝説では白雲山(場所不明)から矢が射られ、
これが三ヶ所に落下して、
そこから清水が湧き出したとされます。
奈良時代の[丹後風土記]によれば、
[その味甘露の如し、万病を癒す力がある]
と記された古くからの名水。
これらの清水は流域一帯で湧き出し、
約1万1500tの湧水量を誇ります。
「真名井の清水」。
碑は[田辺藩名水真名井水]。
江戸時代は田辺城の城内や、
城下町にも引き入れられており、
これが上水道[御水道]と称さました。
水路のゴミや水草を掃除する等、
その保全活動が江戸時代から続き、
現在も自治会が続けているとのこと。
平成の名水百選。
「一升」。
湧水池のひとつ[一升]。
真名井の清水の代表的な水源池。
[三合]、[五合]、[しゅうず]、[幾白]等、
他にも一帯に湧水池があります。
水は非常に澄んで美しく、
その流れに水草が揺れており、
鯉も優雅に泳いでいました。
●名水百選
■関連記事■
・滋賀県高島市 針江の生水
平成の名水百選。
・滋賀県米原市 醒井清水
平成の名水百選。
・広島県山県郡 八王子よみがえりの水
平成の名水百選。

お世話になります。
舞鶴市役所職員によると、奈良時代の丹後風土記には真名井の清水については書かれていないと言われました。
また、御水道も日本最古ではないと言われましたが、何が正解なのか今一度教えていただきたく思います。
コメントありがとうございます。
この記事に関しては環境省の名水百選より抜粋し、
実際には丹後風土記の原文は読んでいません。
よく利用する国立国会図書館デジタルアーカイブでは、
[丹後国風土記(丹後風土記)]を見れますが、
活字化されていないので調べられませんでした。
但し[丹後史料叢書 第3輯]の78コマには、
[其味也如甘露以萬病發泉也]とありますので、
これのことではないでしょうか?
[日本最古の・・]というのはあまりあてにならず、
それぞれがこれを主張する面もあり、
それを主張する根拠の解釈の違いもあったり、
後の新発見等もありますので微妙ですね。
一応一般には熊本県宇土市の轟水源の上水道が、
現存する最古のものとされているようです。
名水は幕末史跡の訪問ついでに巡っており、
あまり得意な分野でないので、
この程度の回答で申し訳ありません。