坂本龍馬の1ドル札があるそうですが、
これは国が指定したものではなく、
アメリカではそういう事が出来るらしい。
日本の紙幣を龍馬にしようとする運動も、
実際にあるようですが、
そう簡単にはならないでしょうね。
日本の紙幣で肖像になった幕末の人物は、
現行の福沢諭吉(E一万円券・D一万円券)や、
岩倉具視(C五百円券・B五百円券)
伊藤博文(C千円券)
板垣退助(B百円券)
高橋是清(B五拾円券)
二宮尊徳(A一円券)
新渡戸稲造(D五千円券)等があります。
3傑もいませんし、
10傑も岩倉具視以外いません。
ですが実は長州藩出身の木戸孝允と、
薩摩藩出身の松方正義が、
お札になってたりするのです。
・・・とはいえ、本人としてではなく、
歴史上の人物のモデルとして・・。
西郷隆盛や大村益次郎、
明治天皇の肖像を描いたキヨッソーネ。
彼は明治期の紙幣作成に携わり、
切手、印紙、銀行券、証券等、
500点以上を手掛けました。
西郷とは面識が無かった為に、
弟西郷従道と従弟大山巌をモデルに書き、
明治天皇はかなり男前に書いたりと、
なかなかエスプリのある人物です。
さて、そんなキヨッソーネですが、
見た事も無い人の絵を描けといわれても、
そんなに想像して描けるわけありません。
しかも歴史上の人物を描けなんて、
想像でしか描けないものですから、
適当にモデルを選んで描くわけです。
神功皇后を描けといわれた際には、
紙幣局印刷部の女子職員をモデルにしたり、
武内宿禰を描けといわれた際には、
紙幣局印刷部長をモデルにしています。
そんなキヨッソーネが依頼されたのは、
奈良平安時代の忠臣和気清麻呂。
選んだモデルはなんと木戸孝允。
目、口、鼻、耳とそっくり。
髭があるので意外に気が付きませんが、
やっぱ桂小五郎は男前ですね。
調子に乗った(?)キヨッソーネは、
藤原鎌足のモデルに松方正義を選びます。
これも目鼻や耳がそっくり。
髭があるとわからないもんですね。
木戸達がこれを知ってたのかは不明ですが、
なかなか洒落っ気があります。
これらの肖像が和気清麻呂、
藤原鎌足のデフォルトになり、
以降の肖像も木戸や松方になりました。
本人はコワモテの顔をしてます。
■関連記事■
・星になっていた高杉晋作
夜空には晋作や松陰、伊藤も・・。