福岡県嘉麻市 千手宿跡

千手宿秋月街道の宿場町。
東側の山裾に千手寺という寺があり、
これが村名の由来となっています。


嘉麻市千手周辺。緑の線が街道筋で、
青でぼかした辺りが千手宿跡。

北側から散策。

千手宿跡(本町)」。
古い商家が何軒が残る宿場跡。
宿場時代の建物には小さな札が掛けられ、
〇〇や等と表示されています。


上庄屋大屋善右衛門家跡」。
本町の突き当りにある跡碑。
本陣を務めた上庄屋大屋家の跡地。
秋月種実の重臣秋月義種が帰農し、
後に秋月藩黒田家により、
大屋姓を与えられて上庄屋となり、
代々善右衛門を名乗り本陣を務めました。


街道は大屋家前から右折。
この道は横町と呼ばれ、
下り坂の先に横町川に架かる橋があり、
それを越えると街道は左折します。


旧国道322号沿い。
街道は平坦から徐々に上り坂に。
両脇に古い商家が残っています。


醤油醸造いわいや跡」。
商売は廃業しているようですが、
現在も住まわれている様子。


蝋締兼酒醸造しんや跡」。
こちらは空き家のようです。

千手宿は難所八丁越しの手前に位置し、
それを越えて来た旅人が足を休め、
そこに向かう旅人が準備を整え、
峠越えの宿場として賑わいました。
八丁越しは秋月街道で最も険しいとされ、
厳しい傾斜の山道が続く難所。
これを越えれば秋月城下に至り、
宿場は秋月藩領だったようです。

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