宮崎県延岡市 本東寺/有馬康純墓所

本東寺は延岡市にある日蓮宗寺院。
建武2年(1335)の創建とされており、
開基は修験者甲斐法喬隆覚で、
開山はその息子薩摩阿闍梨日叡という。
元々は行勝山にあったようですが、
領主であった土持氏により、
松尾城の鬼門寺として現地に移築。
延岡城が築城された際は移転されず、
歴代の藩主家に庇護されており、
特に有馬家には篤く庇護されました。
有馬直純の正室日向御前は、
本東寺に篤く帰依していたようで、
愛用の数珠が残っていたという。
※昭和20~30年代の混乱期に、
 この数珠を含めた寺宝の多くが、
 紛失してしまったとのこと。



本堂」。
昭和47年に新築された本堂
それ以前の本堂は元禄2年(1689)建立で、
有馬直純が寄進したものだったようです。


嘉祥院殿徹洞通大居士(中央右)」、
妙禪院殿覺圓巌大禪尼(中央左)」。
丸岡藩有馬家3代(延岡藩2代)有馬康純の墓と、
康純の継室阿部氏の墓。
左右の五輪塔は夫妻の供養塔で、
3代藩主有馬清純夫妻の献塔とされるもの。


日向御前之墓」。
日向御前の墓。
地輪水輪は失われたとのこと。
日向御前は本多忠政の長女国姫で、
松平信康の次女熊姫を母に持ち、
徳川家康の曾孫にあたります。
家康の養女となって堀忠俊に嫁ぎますが、
忠俊が御家騒動で改易となった為に離縁。
その後に有馬直純と再婚しており、
直純との間に二男三女を儲け、
有馬家当主に徳川の血が入りました。
この事によって後に改易の危機を免れ、
有馬家は丸岡藩主として続いています。

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