「正妻 慶喜と美賀子」林真理子

再来年の大河が「西郷どん」ということで、
原作者林真理子の歴史認識がどんなものか、
その著書を読んでみました。


不倫ダイエットなどのイメージでしたが、
そういう人が西郷隆盛を書くの?と、
とても不思議でしたが、
どうも幕末の小説を書いているらしいので、
調べてみるとこの作品でした。

一条家の娘が疱瘡に掛かってしまった為、
今出川家延姫が一条家の養女となって、
一橋慶喜の妻となったというお話。

意外と歴史を調べてるという気はしましたが、
話になんとなく違和感
何故かと考えたら答えが出ました。
この「正妻 慶喜と美賀子」の世界では、
どうもTVでニュースを放送をしてるようです。

どういうことかと言うと、
主人公美賀子お芳以外すごく情報通で、
当時の情勢をなんでも知ってるように、
政情の批判や思いを語る。
毎日TVでニュースを見てるかの様に、
人々は正確な情報をなんでも知ってる。
この人達はどうしてそこまで知ってるの?
・・・の割りには美賀子とお芳は、
周りの博学に比べ白痴の様に何も知らない。
このギャップが違和感の原因なのでしょう。
確かに読み手にはわかり易いと思います。
作者の親切心かもしれません。
けれどそこまで庶民が知ってるなら、
歴史が変わったのではと思うほど。

たぶんここがのポイントになるでしょう。
皆が情勢を理解する不思議なドラマになる??
そんな不安が生まれました。

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