普門寺は山口市白石にある臨済宗寺院。
大内家8代大内弘幸の弟大内弘直が、
延元元年(1336)に創建した寺でした。
16代大内義隆が後奈良天皇に奏請し、
勅願寺にもなりましたが、
大寧寺の変の戦渦で堂宇は全て焼失。
後に再興されて現在に至ります。
「本堂」。
築年等の詳細は判りませんが、
それ程古くは無いようです。
再興の経緯は少々ややこしいようで、
毛利家の時代になって毛利隆元により、
大内氏館跡に再興されています。
それ以前に龍福寺と改称していたようで、
これが現在も続いていますが、
跡地にも普門寺が再建されており、
由緒が枝分かれのようになっているらしい。
「観音堂」。
境内にある観音堂。
准胝観音が安置されているようで、
大内弘直の創建との事らしく、
戦火を免れたのでしょうか?
文久3年に大村益次郎(村田蔵六)は、
山口明倫館の改組に当たりますが、
大村はこの観音堂を宿舎としており、
兵学の講義も一時行われました。
普門寺境内にあったことから「普門塾」や、
歩兵、騎兵、砲兵の三兵科を講義した為、
「三兵塾」とも呼ばれたとされます。
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