三重県桑名市 花林院/増山正修墓所

譜代藩主の墓所は江戸にあることが多く、
長島藩主墓所も江戸の勧善院にありますが、
幕末の藩主増山正修の墓所のみは、
国許の菩提寺である花林院にあります。


花林院」。
徳川家康の異父同母弟松平康元が、
久松俊勝の菩提を弔うために建立。
転封に伴って各所へ移転していたようで、
長島への移封に伴い現在地に移りました。
歴代の位牌を安置していましたが、
2代松平忠充が改易処分となった為、
そのまま留まることとなり、
以後は増山家の位牌安置所となっています。


護心院殿雪巓機範大居士」。
幕末の長島藩7代藩主増山正修の墓。
庄内藩8代酒井忠器の次男に生まれ、
長島藩6代増山正寧の婿養子となり、
家督を継いで7代藩主となります。
その出自から生粋の佐幕派だったようで、
第二次長州征伐では関西の警備を担当。
新政府発足後も佐幕を貫こうとしますが、
近隣諸藩が相次いで恭順していったために、
仕方なく恭順するに至ってます。
明治2年1月18日、死去。

花林院は久松松平家と共に移転しますが、
墓所には菅沼家の墓石も残っています。
この事から花林院が移転して来る前に、
藩主関係の寺があったと推測できますが、
詳細はわかっていません。

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