山形県鶴岡市 致道博物館

庄内藩9代藩主酒井忠発は文久元年に隠居し、
江戸中屋敷の一部を解体し鶴ヶ岡城に移築。
文久3年、三ノ丸御隠殿として完成し、
忠発はここで余生を過ごしました。
その後その広大な敷地を利用して、
旧西田川郡役所旧鶴岡警察署庁舎
旧渋谷家住宅が移築され、
資料や民具などの文化財の他、
国宝太刀を含む重要文化財を収蔵し、
致道博物館として運営展示されています。


致道博物館 館内案内(現地案内版)」。
入館料800円。
高いなあと思ったのですが、
入ってみると充分価値はありました。
ちょっとしたテーマパークですね。


旧庄内藩主 御隠殿」。
江戸中屋敷の一部を北前船で運び、
この地に移築したものですが、
領内の木材も大量に使用されたという。
庄内藩中屋敷は神田和泉町にあったようです。


魚拓」。
庄内といえば「釣り」です。
※参考:釣りキチ直綱
日本最古の魚拓も酒井忠発の釣った鮒という。
展示されている魚拓も14代酒井忠宝のもの。
今見ても結構大物ですし石鯛は縞模様、
真鯛は朱墨で魚拓されています。
他にも庄内竿なども展示されていました。
江戸時代の魚拓を生で観れて感動です。
※元釣りキチなので。
御隠殿には他に酒井家の鎧兜などが、
展示されていました。


旧西田川郡役所」。
廃藩置県の後に庄内は山形県に編入され、
鶴岡西田川郡となり郡役所が設置されます。
この建物は明治14年竣工の擬洋風建築


旧鶴岡警察署庁舎」。
明治17年に建てられた疑洋風警察署
なんとも可愛らしい建物ですね。
戊辰戦争に従軍した元藩士の警察官も、
この建物に出仕した事でしょう。


旧渋谷家住宅」。
田麦俣多層民家と呼ばれる形式の民家で、
寄棟造の建物に蚕室を設けるため、
妻の部分の屋根を切り上げたかぶと造が特徴。
田麦俣区域の独特な建築形式という。


民具の蔵(旧御隠殿土蔵)」。
こちらは御隠殿の土蔵だったもので、
庄内地方の民具が展示されています。

他に美術展覧会場や、
重要有形民俗文化財収蔵庫がありますが、
これらは近代の建物なので写真は割愛。
ただ展示品は面白いものばかりでした。


酒井氏庭園」。
御隠殿の北面に造られた築山泉水庭
典型的な書院庭園です。
国指定名勝。


赤門」。
この門は外側から見られます。
7代藩主酒井忠徳の正室修姫が、
御三卿田安徳川家より輿入れした際に、
庄内藩江戸中屋敷に建てられた朱塗りの門。
御隠殿と同様に移築されています。

いや~なんとも盛りだくさんの致道博物館。
800円は安いですね。
鶴岡市に観光した際は外せない観光スポット
お勧めです。

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