福岡県福津市 宮地嶽神社

福岡県福津市にある宮地嶽神社は、
全国宮地嶽社の総本社。
玄界灘まで伸びる表参道には、
1年に2度だけ延長線上に夕日が落ち、
この光景が光の道として知られています。


三の鳥居」。
一の鳥居からだと大変ですので、
石段のある三の鳥居付近から参拝。
この鳥居と周辺石垣は、
筑豊の炭鉱王伊藤伝右衛門の寄進です。


六百俵之碑」。
石段中程にある石碑。
江戸中期頃まで宮地村は痩せた土地で、
常に水不足に悩まされていました。
この為に村人は互いに助け合い、
農業の傍らで藁細工に励み、
11歳以上の村民総出で溜池を造り、
水不足の解消に努めたとされ、
年貢は常に一番に納めていたという。
天明の大飢饉の際も宮地村だけは、
年貢米返納を願う事はなく完納。
時の藩主は宮地村を他村の模範とし、
福岡藩9代黒田斉隆
寛政2年に六百俵を褒美に与えました。
宮地村ではこの栄誉を永く伝承し、
村の繁栄を願い子供の出生時に、
産着を贈る習わしを続けています。
この碑は大正9年に建てられたもの。

石段を上り終えて振り返る光景。
本殿に参る前ではありますが、
これを観に見に来ました。

表参道」。
玄界灘まで真っすぐ伸びる表参道。
約800mに渡る直線道路で、
一の鳥居は海岸付近にあります。
秋季大祭では御神幸行列牛車で往復し、
年2回程この延長線上の海に夕日が沈み、
光の道が現れるという。


御本殿跡」。
石段上がった延長線にある御本殿跡
かつての本殿があった場所ですが、
明治以降に北東側に移鎮しています。
これは参拝客が多くなった為、
この本殿では手狭となったからでしょう。


楼門」。
石段下の参道が非常に長い直線の割に、
意外に曲がった参道が面白い。


拝殿」。
巨大な大注連縄日本一とも。
3年に一度架け替えられるようで、
1500人が携わって造られるという。
宮地嶽神社はこの大注連縄の他にも、
直径2.2mの大太鼓と450kgの大鈴があり、
3つの日本一を持つ神社とのことです。

宮地嶽神社の創建は約1700年前とされ、
神功皇后(息長足比売命)が渡韓する際、
宮地岳頂上に祭壇を設け天神地祇を祀り、
その後に船出したとされています。
後にこの地に神功皇后が祀られ、
随従した勝村大神勝頼大神も合祀し、
宮地嶽三柱大神となったのが起源。
以来宮地嶽三柱大神のご加護に縋れば、
どのような願いも叶うと信仰されました。

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