「ばくだん!~幕末男子~」加瀬あつし

カメレオンというヤンキー漫画があった。
チンチクリンでヘタレな主人公が、
高校でヤンキーとしてデビューし、
強運とハッタリでピンチを切り抜け、
勝手にカリスマヤンキーとなっていく話。

主人公ヤザワはゲスでヘタレなのですが、
名のある不良らと対立しながらも、
強運とハッタリで相手が屈服してしまう。
単純にギャグ漫画として面白い作品でした。


さて、この「ばくだん!~幕末男子~」は、
そのカメレオンの作者加瀬あつしの作品。
幕末ギャグ漫画です。
よくあるタイムスリップモノで、
ゲスでスケベでヘタレの安達真琴が、
修学旅行中に拾った不思議なお札により、
幕末の京都にタイムスリップする。

そこで偶然にも近藤勇を助ける事になり、
近藤に気に入られて新撰組に入隊。
ヤザワと同じくゲスでスケベでヘタレで、
しかも現代人なので剣なんて使えませんが、
強運とハッタリで切り抜けられてしまう。

新撰組の豪傑らはもちろんの事、
敵方である岡田以蔵も、
強運のみで心服させてしまう・・。
まさに幕末版カメレオンです。

カメレオンもそうでしたが、
この「ばくだん!~幕末男子~」も相当下品
下ネタもガンガン出てきますし、
もちろん史実に忠実ではなく滅茶苦茶です。
あたりまえですがギャグ漫画ですので、
歴史上の人物がかなりイジられていますし、
殆どの登場人物はヤンキーそのもの。

その中でも土方歳三は悲惨です。
作品中でも描かれていますが、
土方歳三は幕末の人物人気No.1
その土方を大五郎カットにしてしまうのは、
唯一この作品しかないでしょう。

ヒドイですね・・・・。


基本的には男前に描かれていますが・・・。

高校生の頃笑ったギャグ漫画を、
幕末版で読めるという事で、
懐かしさを感じました。

ただ残念なことは、
ヤザワは最後までゲスでしたが、
この主人公は回を重ねるごとに、
段々と正義感を持つようなります。

作者自身も幕末版カメレオンしているので、
最後の最後までゲスでいてほしかったなぁ。

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