地方のビジネスホテルに泊まると、
漫画を置いている場合があります。
そこのオーナーか従業員のチョイスなんだろうけど、
たまに本棚に並ぶ漫画を除いてみて、
幕末モノだったりするとつい全巻読んじゃって、
寝不足で現場に行っちゃうってパターンも・・・。
(もちろん安全には十二分に気を付けています)
で、今回読んだのが「赤い鳩 アピル」。
前に新撰組漫画を調べた時(記事はこちら)、
変な名前だったので憶えてまして、
6巻まで読んでしまいました。
・・・で、びっくり!これ、新撰組漫画って言っていいの?
出だしこそ池田屋事件から始まるのですが、
そこからいきなり「日ユ同祖論」が展開され始め、
新撰組を脱出し、日本人とユダヤ人が同じ祖先だという証拠を、
謎の宣教師と共に探しに行くという話。
かなりむちゃくちゃです。
土方が沖田の病気を池田屋事件の頃に感づいており、
死にゆく沖田に生きがいを与えるため、
主人公に日ユ同祖論の証拠を探させます(おいおい)。
で、史実に添おうなんて毛頭考えていないだろう展開。
岡田以蔵は殺しちゃうわ、河上彦斎は殺しちゃうわ、
禁門の変直後に沖田は死んじゃうわ、
松平容保は腕を斬られるわ、パラレルワールド化しています。
謎の宣教師はどう見ても女なんですが、
髭が生えていて最後まで男として書かれる。
絶対に裸にならなかったり、胸がある描写を入れたり、
女だったという展開にするつもりだったのでしょうが、
強引に途中で終わっちゃいます。
あとで調べたら宗教団体や右翼から抗議があって、
打ち切りになったようです。
そりゃそうだろうなぁ・・・。
池上遼一の漫画って、とんでもない方向に行くんですよね。
原作者が違うのに、僕が読んだ作品すべてがそんな感じ。
「覇-LORD-」なんて劉備玄徳が日本人ですからねぇ。
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