福岡県田川郡 御茶屋香春藩庁跡

香春(かわら)。
なんと風流な名前でしょうか。
香春町は福岡県田川郡にある町です。

小倉戦争末期。
小倉城を自焼した小倉藩は香春に撤退。
香春は藩領田川郡の中心地だった場所で、
藩主の領内巡視に使われる御茶屋があり、
小倉藩はその御茶屋を仮藩庁としています。
香春は小倉城下に次いで繁栄しており、
ここを藩庁としたのも当然の事でした。


御茶屋香春藩庁跡」。
国道322号線より西側の旧街道沿い。
規模は宿場の本陣程度でしょう。
15万石城主大名小倉藩小笠原家としては、
ここを藩庁とせねばならなかったのは、
相当の屈辱だったと思われます。

街道を南に向かって香春町立香春小学校へ。
ここに香春藩庁の門が保存されています。

旧香春藩庁門」。
香春小学校に移築された御茶屋の御成門で、
藩主や賓客以外は開門しなかったらしい。
平成八年まで校門として使用されており、
現在は体育館の横に移動されています。

小倉藩は慶応3年3月に、
香春を正式な藩庁として届け、
明治2年12月に豊津に藩庁を移すまで、
この香春に本拠地を置きました。

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