①/②
幕末漫画についてうだうだ言い過ぎて、
本題に入れなかったので続きです。
少女漫画・・というか、
女流の漫画家の描くヒーローってのは、
「こんな奴いねえよ!!」
って言いたくなる程全てが男前です。
この百花春風抄の主人公高杉晋作も、
御多分に漏れず超男前です。
歴史を知らない人が読んだら、
たぶん「こんな奴いねえよ!」でしょう。
でも実際の晋作はこんな奴です。
そうだよな・・。
高杉晋作ってのはこんな奴なんだよな。
女性に人気があるって理由、
わかる気がしますね。
そのこんな奴の高杉晋作を気取らずに、
歴史漫画を女性目線で描いてます。
花の章は5人の女性と晋作の恋を、
オムニバス形式で描いています。
5人の女性と晋作の恋・・・
こんな表現をこのブログでしようとは。
雅と望東尼は実在の人物。
他はオリジナルキャラ。
僕は実在の二人の章が好きです。
第2章 西王母の恋
晋作の方はどうか知らないが、
望東尼の方は少なからず恋愛感情が、
あったのではないだろうか?
なんだかそんな気がします。
自分は世を捨てた尼で歳も離れている。
見守ることしか出来ないが、
それも愛の形なのではないだろうか?
流刑になった自分を救い出した人物。
そんな白馬の王子のような事されたら、
普通は惚れるんじゃないかな?
望東尼という名前。俗世の名は野村モト。
晋作に出会う前がら名乗ってたはずですが、
・・・東(東行)を望む尼・・・・[望東尼]。
なんだか出来すぎの名前ですね。
第5章 野の花の名は・・・。
雅は正妻ながらうのの陰に隠れがちの人。
個人的に思う所では雅という女性は、
うのと似ていたんじゃないかと思っています。
うのは右を向いていろと言われれば、
いつまでも右を向いていた女だったという。
雅もそんなタイプだったんじゃないでしょうか?
草庵に篭り世を捨てた晋作のところに、
両親から通えと言われてせっせと通います。
どういう目で見られているのかも気がつかずに。
晋作の両親とも仲良くやっていて申し分ない嫁。
そんな雅を晋作は愛おしく思っていた筈。
とはいえ晋作は国許に居続けるわけにはいかず、
嫁は家を守るものとされる武士の時代ですので、
連れて行けるわけはない。
また雅が家と両親を守ってる分、
安心して国事に奔走できたのでしょう。
雅への手紙から雅をいたわる気持ちも見えます。
花街で遊び慣れた晋作が下関で選んだ女性は、
派手で洗練された芸者ではなく、
芸者ながら地味なタイプのうのでした。
雅の面影がうのにあったのかはわかりませんが、
晋作はそんなタイプが好みだったのでしょう。
この漫画で描かれるおうのさんとお雅さんは、
作者の意図かどうかはわかりませんが、
とてもよく似ている気がします。
風の章は6人の男と晋作の友情を、
オムニバス形式で描いています。
うってかわってこっちの風の章は、
女性が殆ど出てきません。
坂本、桂、久坂の章は、
晋作に対する思いが上手に語られていますが、
僕はオリジナルキャラの五太郎の章と、
井上&伊藤の章が好きです。
第4章 回天雪月花
功山寺挙兵のお話です。
一人の少年兵の目から見る英雄高杉晋作は、
輝いて見えたことでしょう。
晋作は少女漫画のヒーローでもありますが、
庶民や少年達にとってもヒーローでした。
どうしようもない状態のところへ、
ふっと現れ不可能なことをやってのける。
男も惚れます。
第5章 黄金の御神酒徳利
晋作の友は久坂ら松下村塾のメンバー達。
しかしその友達らも先に逝き、
晋作は一人ぼっちになった。
だが晋作は井上と伊藤という友を得て、
3人は長州の動乱を駆け抜けた。
井上と伊藤は衰弱する晋作を見て、
それぞれの行動をおこす。
晋作は2人に言った。
「おまえらは二人でひとつの御神酒徳利じゃ。
欠けたらいかんぞ!」
それは松陰が晋作に言った言葉に似ている。
その後二人は伊藤の暗殺まで、
盟友として欠けることはなかった。
晋作、久坂の二の舞にはならず、
激動の明治を駆け抜けていきます。
この百花春風抄。
オムニパスではなく、
晋作の生い立ちから描いて欲しいですね。
全50巻位で・・・。
①/②
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