元和8年(1622)頃に初代岩国領主吉川広家は、
通津に隠居して如兼と称して余生を過ごし、
茶の湯を楽しんだとされます。
如兼は[櫻井戸]と呼ばれた井戸の水と、
京都御所の[柳の水]を比較したとされ、
どちらも遜色ない水であったという。
如兼が広島藩家老上田宗箇を招き、
茶会を催した際にこの水を使ったところ、
宗箇はこれをこよなく愛でたとされ、
以降は近郊の有名な茶会の席には、
好んでこの水が使われようになります。
「桜井戸」。
いつしかこの水を若水として汲むと、
長寿の薬になるという伝説も生まれ、
地元で大切に保存されているとのこと。
またどんな旱魃の際にも、
枯渇したことが無いとされています。
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