長崎県南松浦郡 北魚目の文化的景観

北魚目地域は中通島の北部に位置し、
南北約12㎞東西約1.0㎞の細長い地形。
その全域が急峻の地形である為、
人間が住むのに大変不便な土地でしたが、
人々はその厳しい地形条件に適応しました。
その農業及び漁業を営む集落景観と、
傾斜地の土地利用に特徴があるとして、
国の重要文化的景観に選定されています。


江袋集落遠景」。
江袋は標高362mの多石山西麓に位置し、
南西及び西向きの斜面に形成されます。
宅地は海岸線より30~70m付近に点在。
北魚目でも比較的早い時期に、
大村藩外海地方より農民が移住し、
農業集落が形成された地域という。
キリシタン弾圧の厳しい外海地方より、
 取り締まりの目から逃れる為に、
 ここに移住してきたとされます。

北魚目でも「最も恵まれた土地」とされ、
往時は山の中腹まで段畑が形成されて、
まとまった耕作地や水田がありました。
「最も恵まれた土地」とされますが、
とてもそうは思えない程の急峻で、
隣の家が何mも下というのはあたりまえで、
その居住の困難性が伺えます。


江袋教会」。
隠れ切支丹の移住を示す教会堂。
明治15年建立の木造教会だったようで、
平成19年に火災で焼損しており、
平成22年に復元されています。
焼失前は木造教会で国内最古級でした。


カトリック墓地」。
海岸線に営まれたカトリックの墓地。
明治期に住民はカトリックに改宗し、
ここに墓地が営まれたようです。

青方からここまで車で来ましたが、
道路以外は殆ど平らな場所がありません。
島崎藤村の「夜明け前」の冒頭では、
木曽路は全て山の中」と始まりますが、
ここは「魚目は全て崖の上」という感じです。

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