安志藩小笠原家の領内菩提寺は法性寺。
小笠原長興が安志藩に封じられた際に建立され、
小笠原家の庇護を受けて隆盛し、
廃藩後も規模を縮小しながら存続しています。
「法性寺本堂」。
本尊は木造薬師如来座像。
堂内には藩主一族の位牌が安置されているという。
老朽化の為に鉄筋コンクリート製に建て替えられています。
歴代藩主のうち領内で死去したのは、
2代小笠原長逵と5代小笠原長武の二人。
彼らの墓は高速道路建設により改葬され、
下地図の位置の移されています。
姫路市安富町安志の法性寺周辺(小笠原家墓所の場所)。
高速道路の高架をくぐって左に進むとあります。
「大雄山霊苑」。
高速道路建設により移転した法性寺の墓地。
大雄山は法性寺の山号です。
この墓地の奥正面が小笠原家の墓所。
「景雲院殿前信州太守天寧宗祐大居士(右)」、
「通源院殿前信州太守天質宗晃大居士(左)」。
2代藩主小笠原長逵の墓(右)と、
5代藩主小笠原長武の墓(左)。
2代長逵は夫食付方仕法という共済制度を制定し、
生活に困窮する領内の百姓を救済しており、
これは幕府による同様の制度より30年早かったという。
5代長武は後の小倉藩主小笠原忠幹の実父ですが、
藩政において特筆するものはみつかりませんでした。
ちなみに他の藩主の墓は東京練馬区の広徳寺。
小笠原家の他にも多くの大名墓がある寺で、
まだ未訪問ですが是非とも訪問したい寺です。
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