前回の続き。
①/②
未遂とはいえ、吉田松陰は間部詮勝の暗殺を計画しました。
「吉田松陰がテロリストである」との主張を、
「いいえ違います」とは言えません。
ただ、だから何か?と言いたいところ。
テロリズムの定義を勘違いされてる方は、
Wikipediaをじっくり読み直していただくとして、
政変がテロ無しで行われるようになったのは近年です。
政権の打倒に「お話し合い」で成ったケースはほとんど無い。
乙巳の変も、壬申の乱も、保元・平治の乱も、源平の戦いも、
南北朝も、戦国も、幕末も全部テロです。
松陰がテロリストならば、中大兄皇子も、源頼朝も、天草四郎も、
大塩平八郎もテロリスト。大石内蔵助だってテロリストです。
海外においても然り。
ほとんどの国がテロで建国した国家です。
ナチス政権下で暗躍したフランスのレジスタンスや、
イギリスがら独立を勝ち取ったワシントン。
イタリアを統一したガルバルディや、キューバの英雄チェ・ゲバラ。
定義でいえば全員テロリストですよね。
とにかく、腹立たしいのは、
「テロリスト=自爆テロや無差別テロ」
というイメージ操作をしてる事。
結局言いたい事は、
①吉田松陰はテロリスト
↓
②吉田松陰は長州藩
↓
③長州藩は山口県
↓
④山口県の政治家はテロリストの末裔!
というバカの4段活用を主張したいだけ。
前回も言ったけど、政権の批判をするなら政策の批判をしてくれって話。
極端な話。
悪の大魔王が征服している王国で、
その大魔王を倒そうと立ち上がった勇者もテロリストなんですよ。
※幕府が悪の大魔王って言ってる訳じゃありません。
例として挙げただけ。
吉田松陰や長州藩だけを槍玉にしていますが、
坂本龍馬だって勝海舟を斬ろうとしたわけです。
悪い事されたら捕まり、苦情があれば訴える事ができ、
話し合いで解決できる現代において、
暴力でどうにかしようとする人間は批判されるべき。
※相手が暴力を奮ってきたら対抗するべきですが・・
ですが、差別され、搾取され、話し合いで解決できない時代、
暴力によってしかどうにもならない時代というのがあった。
いくら歴史に疎いとはいえ、
まさかそんな時代があった事を知らないなんて・・・。
いえいえ、そんなわけありません。
情報操作してるだけでしょうね。僕らをバカにしてるんです。
なんか勘違いしてるんですかね。
吉田松陰が好きだからって、テロ事件は起こしません。
高杉晋作が好きだからって、放火なんてしません。
新撰組が好きだからって、人は殺しません。
幕末維新が好きだからって、
明治維新がすばらしい改革だったなんて思ってません。
「吉田松陰が単なるテロリスト」と主張してる人の思考って、
幕末好き⇒明治維新はすばらしい改革⇒軍国主義を肯定⇒戦争主義者
こういうことなんじゃないかな?
安心して下さい。
幕末は幕末、現代は現代とみんな区別していますから!
①/②
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ある意味では純粋な人達なのかもしれませんね。