「新門辰五郎伝」早乙女貢

出張で泊まったホテルは、
ホテルという名の民宿でした・・。
いや民宿が悪いという訳ではないのですが、
民宿なら民宿と言ってくれないと、
用意ってもんがあるんです。
民宿にはタオルや歯ブラシやらが無いので、
あらかじめ用意しなければなりません。
チェックインして部屋に入った瞬間、
※・・というより、外観を見た瞬間。
コイツはホテルじゃない」と思いました。
コンビニでタオルと歯ブラシを調達。
ついでに古本屋でこの本を買いました。

早乙女貢といえば会津士魂が有名ですが、
まだ読んだ事はありません。
作者が会津出身であるからか、
薩長はおろか幕府まで罵倒してるそうで、
なんでも晋作もボロカスだそうです。
晋作を悪く書いている作品も珍しいので、
読んではみたいのですが、
全13巻もあるので躊躇してます。

さて「新門辰五郎伝」です。
新門辰五郎町火消しの親分。
火事と喧嘩は江戸の花」ということで、
日常茶飯事の火消しと喧嘩に明け暮れます。
大名火消しとも喧嘩するので、
お尋ね者になってしまう。
けれど火事のおかげで無罪放免。
懲りずに火消しと喧嘩に明け暮れました。
数々の逸話から大親分となった辰五郎は、
幕末に徳川慶喜纏持ちになり、
京都、大阪、江戸、水戸、静岡まで随伴。
慶喜が大坂から江戸へ逃れた際には、
金扇の大馬印を東海道を下って持って帰り、
慶喜の静岡への共を最後の奉公とします。

早乙女貢が読みやすいのか、
この「新門辰五郎伝」が読みやすいのか、
すらすらと読んじゃいました。
幕末モノというよりは、
江戸の火消しの話という風でした。

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