大分県速見郡 日出宿跡

日出宿日向街道の宿場で、
日出藩の城下町に置かれていました。
難所を越えた旅人が体を休め、
難所を迎える旅人が準備をしたようです。


速見郡日出町周辺。緑の線が街道筋で、
青でぼかした辺りが日出宿跡。


日出宿跡」。
日出町の武家屋敷群は良好に保存され、
観光名所となっていますが、
街道沿いの家々は更新されています。
しかしながら商家跡も散見され、
主要道路も北側の国道10号線の為、
雰囲気は全くないわけではありません。

街道を逸れて城下町を抜けて別府湾へ。

別府湾」。
国東半島佐賀関半島に挟まれた良湾。
日出城本丸下の海岸は城下海岸と呼ばれ、
海底の数ヶ所で清水が湧き出ており、
塩分濃度の低い汽水域となっている為、
多くのプランクトンが発生するという。
これを食べて育つマコカレイは、
肉厚で、頭が小さく、尾ヒレが広く、
泥臭さくなく、味淡白かつ上品な味とされ、
城下かれいと呼ばれて重宝されました。


城下鰈供養碑」。
海岸にある城下かれいの供養塔。
毎年かれい祭りの日に供養祭が、
ここで執り行われるという。
日出藩では端午の節句の登城の際、
藩士らに振る舞われたようで、
当時から高級魚で庶民は中々口に出来ず、
殿様魚とも呼ばれたとも。
将軍への献上品にもなっており、
参勤交代時には干物が持参されたようです。

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