庄内藩酒井家の墓所である大督寺には、
一門以下重臣達の墓もあります。


「松平親懐之墓」。
松平舎人家６代当主松平権十郎親懐の墓。
江戸で新徴組の御用掛を務め、
藩兵や新徴組を率いて江戸市中を取り締り、
丁卯の大獄では藩内改革派の捕縛。
不貞浪士を匿う薩摩藩邸の討入を決断し、
鳥羽伏見の戦いのきっかけを作りました。
戊辰戦争では軍事掛として庄内軍を指揮し、
戦後は松平久厚と共に大参事に就任。
その後の酒田県でも参事となり、
菅実秀と共に強力に県政を推進しますが、
ワッパ騒動が発生して有罪刑になります。
その後は松ヶ岡開墾地の総取締役に従事し、
大正３年に死去しました。


「正八位長澤惟和命之墓」。
松平親懐の弟長沢惟和の墓。
長澤松平家を再興して長澤を名乗り、
戊辰戦争では周旋方として活躍。
戦後は薩摩に赴いて各所を視察し、
旧藩主酒井忠篤に従って独国留学しますが、
病を得て僅か一年余りで帰国しました。
その後は西村山郡長、東田川郡長、
西田川郡長などを歴任してます。
明治２６年、死去。

見渡せば酒井家、松平家、本多家など、
庄内藩士の家系だと思われる墓が多くあり、
他にも活躍した人物の墓がありそうです。

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