萩市 恵美須ヶ鼻造船所跡

明治日本の産業革命遺産世界遺産となった、
恵美須ヶ鼻造船所跡」に行ってみました。

世界遺産はどうも胡散臭いと僕は思っていて、
伊勢神宮出雲大社が登録されなのも変だし、
富士山が文化遺産ってのも気になるところ。
日本の城郭で姫路城だけが登録されているのも、
おかしいなと思う。

ユネスコの連中の判断基準が微妙で、
僕個人の考えからすれば、
国宝や重文の方が全然価値があります。
とはいえ外人さんでもわかる遺産であることは、
間違いないでしょうね。


恵美須ヶ鼻造船所 防波堤」。
恵美須ヶ鼻造船所跡は、
幕末期に2隻の西洋式木造帆船を建造。
幕府は大名統制の為に、
大船建造禁止令を制定していましたが、
嘉永6年に幕府は禁止令を解禁しています。

当時はプチャーチンが伊豆半島の戸田村で、
地元の船大工を雇い、
西洋式木造帆船を建造しており、
長州藩は戸田村に船大工の棟梁を派遣し、
建造に携わった技術者を招いて造船所を建設。
ここで丙辰丸庚申丸を進水させています。
丙辰丸は上記のようにロシアの技術で建造され、
庚申丸はオランダの技術が用いられました。

露国と蘭国という異なる技術による造船を、
1つの造船所で行った例は他にないという。


防波堤には石製の係留柱が残っています。
海の男が片足乗せるイメージのあれですね。


実際に船が建造されていた場所。
スクーネル打建木屋というらしく、
建屋があったようですね。

ここで安政3年建造された「丙辰丸」は、
長州藩最初の洋式軍艦となり、
藩主毛利敬親観覧の下で試運転が行われます。
その後、練習艦や大坂への輸送船として運用。
万延元年には松島剛蔵を艦長とし、
江戸への遠洋航海を実施します。
※この時、晋作も乗り込んでいます。
その際に水戸藩士らとの間で、
幕政改革に関する密約が取り交わされました。
※丙辰丸の盟約。

[丙辰丸」。

また、万延元年に建造された「庚申丸」は、
丙辰丸より大型で建造費も約5倍と高額でした。
攘夷戦では米商船ペンブロークなどを攻撃し、
米軍艦ワイオミングの報復攻撃を受けて撃沈。
その後、復旧工事を受けて再就役しています。
※撃沈されたものを引き上げたのか?

「庚申丸」。

小倉戦争では晋作が買った丙寅丸(オテント)、
龍馬が持ってきた乙丑丸(ユニオン)、
英国商船だった癸亥丸(ランリック)と共に、
長州海軍の5隻の軍艦として活躍しています。

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