瓜割の滝は若狭町の天徳寺境内にある滝。
瓜も割れる程冷たいという意味で、
瓜破の滝と名付けられましたた。
[昭和の名水百選]に選出されており、
水質や水量は選出当時と変わらず良好。
古来より冷泉として伝えられています。
「天徳寺」。
養老年間(717-724)に泰澄大師が、
馬頭観音像を刻んで山腹の岩窟に安置。
その200年後にこれが霊異を発した為、
元真僧都が急ぎ草堂に移します。
この霊異は朝廷にまで達し、
62代村上天皇が堂宇の建立を宣旨。
天徳元年(957)より順次七堂伽藍が建てられ、
村上天皇より斎田20町歩が寄進されました。
また境内の瓜破の滝の水神への信仰が、
その起源であるという説もあります。
「瓜破の滝」。
4,500t/日の流量を誇り、
水温は年間通じて11.7℃と非常に冷たい。
滝の周辺は修験者の修行地だったようで、
雨乞いの祈祷所でもあったとようで、
[水の森]と呼ばれていました。
境内奥に広がる森から滾々と湧き出て、
小さな滝となって流れており、
周辺は高い木々の隙間から光が差し、
川底を覗くと紅藻で石が赤く、
辺りの岩は苔の緑で美しい。
非常に神聖な雰囲気の場所です。
「水汲場」。
最寄りの駐車場脇に水汲場があります。
純度の高いミネラル成分が溶け込み、
旨み成分を引き出す力が強い為、
お茶やコーヒー、水割りに向くとされ、
平成27年の名水百選総選挙では、
[おいしさが素晴らしい名水部門]で、
第2位を獲得しているとのこと。
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