山口県美祢市 絵堂宿跡

絵堂宿赤間関街道中道筋の市宿。
から南へ五里のところにあり、
小さな集落ながら交通の要地でした。


美祢市美東町江堂周辺。緑の線が街道筋。
青でぼかした辺りが絵堂宿跡。


絵堂宿跡」。
地蔵菩薩を安置した絵馬堂あった為、
これに由来して絵堂と呼ばれたとされ、
北西にある赤村の枝郷であったようです。
これが中道筋開通で宿場となって発展。
上段宿2軒に中段宿5軒があったという。

この絵堂宿は長州内訌戦の初戦が行われ、
宿場は戦場となっています。
※長州内訌戦=大田絵堂の戦い

養泉寺」。
絵堂にある浄土真宗本願寺派の古刹。
元治元年の内訌戦荻野隊がここに宿陣し、
諸隊から味方になるよう催促されますが、
態度を保留していました。
門前の松に荻野隊と書いた提灯を掲げて、
宿陣地がわかるようにしていた為、
諸隊側はここへの奇襲を避けます。
しかし奇襲の翌日に荻野隊は、
萩政府軍に味方することとなり、
先鋒として諸隊と戦うことになりました。

絵堂集落から県道241号線を南へ行き、
白山神社向かいに碑と門が建っています。

慶應乙丑 絵堂戦跡記念碑」。
絵堂での開戦記念に建てられた碑。


大田絵堂戦役 萩政府軍本陣跡の門」。
萩政府軍本陣であった藤井弥伝次邸の門で、
200m北側の街道沿いにあったという。
説明板は旧柳井邸の門となっていますが、
明治期に柳井家に所有者が代わり、
柳井家より寄付されました。
門の柱には当時の銃痕が残っています。

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