轟泉水道は日本に現存する最古の上水道。
近隣住民約120戸の生活用水として、
現在も使用されているという。
宇土周辺は広大な平野が続き、
湧水の出る土地ではなかったようで、
井戸を掘っても塩分が混じる為、
水に恵まれない場所でした。
そこで宇土藩初代藩主細川行考は、
正保3年(1646)にここから出る湧水を、
延長4.8kmに及ぶ土管を敷いて、
宇土城下まで流す大工事を行い、
宇土に清水を齎しています。
「轟源水」。
深い木立の中から溢れる様に湧き出る水。
水量は1日3000tと豊富で、
年間を通じて水温は16度に安定し、
真夏でも冷たい水を流し続けています。
水源に南西には大岳という火山があり、
この大岳付近に降った雨が、
火山岩の割れ目を通って湧き出し、
大量の清水を提供しているとのこと。
明和6年(1769)には6代細川興文が、
老朽化した土管を馬門石の石管に改修。
現在も飲料水として利用されている為、
定期的に水質検査がされているという。
肥後三名泉のひとつで、
昭和名水百選にも指定されています。
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