鵜の瀬は遠敷川中流の瀬で、
毎年3月2日に奈良東大寺二月堂へ、
[お水送り]の送水神事が行われる場所。
神事は3000人程の松明行列が、
ほら貝の音と共に鵜の瀬へ向かい、
鵜の瀬の河原で護摩が焚かれた後、
白装束の住職が祝詞を読み上げ、
竹筒からお香水を遠敷川へ注ぎます。
お香水は10日で二月堂若狭井に届くとされ、
3月12日に[お水汲み]が行われます。
「鵜の瀬」。
[昭和の名水百選]に選出された鵜の瀬。
東大寺二月堂に全国の神を招いた際、
遠敷明神は漁で忙しく遅刻してしまう。
そのお詫びとして遠敷明神は、
お供えの閼伽水を送ると約束。
鵜の瀬から地下を通って奈良まで繋ぎ、
若狭井を湧かせたとされます。
つまり鵜の瀬は奈良まで繋がっており、
ここから水を流すと若狭井から溢れ、
これを奈良側の受け取るのが[お水汲み]。
非常に面白い神事だと思います。
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