かつて火の山には灯篭堂があり、
石灯篭が常夜灯として道しるべの役割をしていたそうですが、
現在、そのような石灯篭は見当たらない。
吉田松陰の「廻浦紀略」でも、
火の山らしき山の上に灯篭がある事を書いています。
現在日和山公園にある「つかずの灯篭」が、
その石灯篭だとされていますが(記事はこちら)、
ただ、この灯篭は火の山ではなく、壇ノ浦にあったもので、
灯篭堂の石灯篭ではないようです。
では、もうないのか?いや、どうも残っているらしい。
下関市公園管理事務所火の山分室の跡地に、
置いてあるあるという情報を入手しました。
・・・が、それどこ?って事で、市にメールして聞きました。
「公園管理事務所火の山分室跡は、
現在満珠荘の第1駐車場となっています」。
・・との答えを信じて行ってみます。
満珠荘の第1駐車場。結構広くない駐車場でしたが・・・・・。
あった!駐車場の脇に重ねられてます。
しっかりと常夜灯と刻まれています。
一番下の部分が寝かされて重ねられていますが、
ちゃんと組み合わせて建てれば、2m余りの高さになるようです。
とはいえ「つかずの灯籠」よりは小さいですね。
「文政十三巳○十月 八代 中○○○」って刻まれます。
木に邪魔されてるのと、薄くなってるのとで読めませんでした。
八代 中○○○は、寄進者の名前でしょうね。
どこかの商屋さんでしょうかね?
この石灯篭は、昭和35年に解体されたようです。
意外と最近ですね。
「廻浦紀略」や「奇兵隊日記」にも記載がある石灯篭・・・。
こんなところに分解放置されているなんて、
どうにかならないのかな?
■関連記事■
・下関市みもすそ川町 灯篭堂砲台他
火の山周辺に設置された砲台群。
・下関市丸山町 つかずの灯篭
日和山に移築された常夜灯。
・青森県上北郡野辺地町 常夜燈と春陽丸の野辺地砲撃
野辺地のシンボル。