行基寺は岐阜県海津市にある浄土宗の寺院。
天平16年(744)に諸国行脚中の行基が、
美濃、尾張、伊勢三国の守護として、
聖武天皇の勅願を得て建立した寺で、
行基はここで入滅して埋葬されています。
南北朝の戦火で全山焼失しますが、
正平年間(1347-1370)に再建。
元禄13年(1700)に高須藩が立藩すると、
初代藩主松平義行が菩提寺とし、
境内及び全伽藍を城郭に準じて改築。
宝永2年(1705)に完成されました。
「三門」。
文政3年(1820)に8代松平義居により建立。
高須藩松平家の菊葵紋が施されています。
「本堂」。
天保3年(1832)再建の本堂。
高須藩松平家の菩提寺となって以降、
行基寺は一般の参拝が禁止されますが、
それは有事の城塞だった為でしょう。
本堂前庭にある石段は閉ざされており、
侵入禁止となっていました。
なんと高須藩松平家の墓所は非公開!
近年まで公開されていたようですが、
御霊屋の老朽化で危険と判断されたのか、
行基塚と共に非公開となっています。
残念・・・。
なんとか見れないものかと外側より撮影。
墓石らしきものは確認できました。
この墓所には歴代14代のうち、
初代松平義行、2代松平義孝、
4代松平義敏、6代松平義裕、
7代松平勝当、8代松平義居、
9代松平義和、10代松平義建、
12代松平義端の墓があるようです。
※3代松平義淳は尾張藩主就任。
5代松平義柄は尾張藩継嗣となるも死去。
11代松平義比は尾張藩主及び、
一橋徳川家相続(高須四兄弟)。
13代松平義勇、14代松平義生は、
新宿区の西光庵が墓所。
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