鹿児島県南九州市 知覧武家屋敷群

知覧鎌倉時代より佐多家及び、
知覧島津家が治めた地で、
外城として知覧麓が整備されており、
御仮屋跡を中心とした武家屋敷群は、
重要伝統的建造物群保存地区となっています。


知覧御仮屋跡」。
知覧区検察庁となっている場所が、
知覧の行政を担う御仮屋があった場所。
敷地の周囲を石塀で囲み、
立派な門構えであったと伝えられ、
その建物は茅葺の長屋であったという。


本馬場」。
知覧のメインストリートだった通りで、
石垣に生垣が見事に連なっています。
知覧武家屋敷群は往時の雰囲気を残し、
訪問時は雨だった事も相まって、
非常に幻想的な空間でした。

重伝建でもありますが、
更に屋敷の庭は知覧麓庭園として、
国指定の名勝にもなっています。

西郷恵一郎氏庭園」。
文化文政年間(1804-1829)作庭。
彼滝を組み更に西側に飛び石を配す。


平山克己氏庭園」。
明和年間(1764-1771)作庭。
波状に刈られた生垣を山に見立て、
遠くに聳える母ヶ岳を庭園に組み入れ、
借景の技法が使用された枯山水庭園


平山亮一氏庭園」。
天明元年(1781)作庭とされる。
生垣のみで波と築山を表現。
刈り込みの前に盆栽用の切石を配置。

見応えのある庭園もさることながら、
どの屋敷も入口は枡形になっており、
それぞれが小さな城となっています。
流石は薩摩隼人の屋敷といったところ。

訪問時は生憎の雨でしたが、
それはそれで悪くない。
初めてそんな気分になりました。

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