鹿児島神宮は大隅国一宮。
他県の人間からすると鹿児島市に遠く、
更に薩摩国ではなく大隅国内にあるのに、
何故鹿児島神宮??と思ってしまいますが、
これは江戸期に[鹿兒嶋]という意味は、
天降川から西側という意味であった為。
政庁があった為に[鹿兒嶋]といえば、
鶴丸城周辺を指すようになりますが、
元々の地名の由来はこの神社でした。
その創始は神代の時代だったとも、
神武天皇が創建したともされており、
和銅元年(708)に現在地に遷座されたという。
南九州で最も社格が高いとされており、
江戸時代は島津家の崇敬を受けて隆盛。
神仏習合で大隅正八幡宮とも称されますが、
維新後に正式に鹿兒島神社と改称し、
明治7年には神宮号を宣下されています。
「二ノ鳥居」。
約300m手前に一ノ鳥居がありますが、
今回は二ノ鳥居より参拝致します。
鳥居右手前の二社は豊姫命と磯良命(手前)、
武甕槌命と経津主命(奥)を祀るもので、
左手前の社は火闌降命と大隈命を祀るもの。
駐車場となっている参道を進み、
石段を登った中途に雨之社があります。
「雨之社」。
豊玉比賣命の父豊玉彦命を祀る雨之社。
更に石段を登ります。
「拝殿」。
宝暦6年(1756)再建の拝殿。
その前の社殿は慶長6年(1601)造営ですが、
白蟻よる被害で崩れかけた為、
7代藩主島津重年が再建を行いますが、
重年は同年に死去した為、
8代藩主島津重豪が竣工させました。
非常に立派で美しい拝殿で、
国指定重要文化財となっています。
主祭神は天津日高彦火火出見尊(山幸彦)と、
その妻である豊玉比売命の二神で、
相殿神として帯中比子尊(仲哀天皇)、
息長帯比売命(神功皇后)、
品陀和気尊(応神天皇)、
中比売命(応神天皇皇后)の四柱。
「四所神社」。
本殿の隣にある四所神社。
大雀命(仁徳天皇)、石姫命(仁徳天皇皇后)、
木之荒田郎女、根鳥命を祀る神社。
本殿と共に国指定重要文化財。
「隼風神社(右)」、
「武内神社(左)」。
日本武尊命を祀る隼風神社と、
武内宿禰を祀る竹内神社。
他にも多くの境内社がありますが、
全てを紹介するには多すぎるので、
代表的なものだけ紹介しました。
■関連記事■
・鹿児島県薩摩川内市 新田神社
薩摩国一宮のひとつ。
・宮崎県児湯郡 都農神社
日向国一宮。
・大分県宇佐市 宇佐神宮
豊前国一宮で八幡宮の総本宮。