香椎宮は福岡市東区香椎にある神社で、
全国で16しかない勅祭社のひとつ。
古代には霊廟とされていたもので、
仲哀天皇及び神功皇后の神霊を祀り、
香椎廟、樫日廟と称されていました。
「三ノ鳥居」。
香椎宮の一ノ鳥居は香椎参道東端にあり、
ニノ鳥居は境内への入口。
この三ノ鳥居は昭和13年建立で、
以前の鳥居は文化元年(1804)のものですが、
片男佐橋近くに移築されて現存しています。
「楼門」。
三ノ鳥居の先にある楼門は、
明治36年に再建されたもの。
木々で見え辛いですが非常に立派で、
左右の筋塀は寺社最高位の五本筋。
但し再建されたと説明されていますが、
明治36年以前に楼門があったかは不明です。
楼門を越えて中門前の広場へ。
「綾杉」。
境内にある巨大な杉の神木。
神功皇后が三韓征伐より帰還した際、
剣、鉾、杖の三種の宝を埋め、
そこに鎧の袖に挿していた杉枝を、
「永遠に本朝を鎮護すべし」と、
祈りを込めで植えたものとされます。
葉が綾のように交互に生えている為に、
綾杉と呼ばれたようで、
古来より国家鎮護の象徴として、
その杉葉を朝廷に献上しているとの事。
「中門」。
保存修理工事中の中門。
数期に分けて保存修理工事が行われ、
今季は中門の保全修理の模様。
既に本殿は完了しているようです。
「本殿及び幣殿、拝殿」。
本殿、幣殿、拝殿からなる主要社殿。
最初の本殿は養老8年(724)に創建されますが、
幾度か焼失を繰り返しており、
現在のものは享和元年(1801)再建で、
福岡藩10代黒田斉清によるもの。
その造りは[香椎造]と呼ばれるもので、
香椎宮でしか見られない構造。
仲哀天皇と神功皇后の夫婦神より、
夫婦の宮と称しています。
国指定重要文化財。
みよちゃんとゆきちゃんで参拝記念に一枚。
暑かったけど鯛のおみくじもしました。
「竹内神社」。
玉垣西側外に鎮座する竹内神社。
景行天皇、成務天皇、仲哀天皇、応神天皇、
仁徳天皇の5代に仕えた武内宿禰を祀る神社。
300余歳(!)の長寿だったようで、
健康長寿、病気平癒の他、
知恵向上、学業成就に御利益があります。
「巻尾神社」。
玉垣東側外に鎮座する巻尾神社。
仲哀天皇及び神功皇后に仕え、
多くの功績を挙げた中臣烏賊津を祀る神社。
勝負運向上、武芸上達の御利益があります。
巻尾神社から東へ下り古宮へ。
「古宮」。
仲哀天皇の営んだ仮宮[橿日宮]伝承地。
仲哀天皇の廟跡とも伝わります。
大正4年まで仲哀天皇の祠がありましたが、
現在は本殿に合祀。
玉垣内に神木[棺掛椎]が立っています。
仲哀天皇は神を怒りに触れて崩御しますが、
大臣ら崩御した天皇の遺骸を棺に納め、
この椎の木に棺を吊るして隠し、
そして生前のように御前会議を開催。
するとその椎の木が香り出すようになり、
香椎という言葉が生まれたようです。
遺骸を一時安置しているので、
ここは[殯殮地]ということになりますね。
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