朽木宿は鯖街道の宿場町。
鯖街道は小浜~京都間の街道の通称で、
数本の道がありましたが、
朽木宿はその中の若狭街道の宿場でした。
朽木市場周辺。緑の線が街道筋で、
青くぼかした辺りが朽木宿跡。
北側から散策。
「朽木宿入口」。
朽木宿の小浜側の入口。
国道367号線より右に入ります。
「下町」。
北側の通りが下町。
用水路のある宿場らしい通りです。
「圓満堂跡」。
織田信長が休息したとされる場所。
元亀元年(1570)の朝倉攻めの際、
浅井長政が離反した為に窮地となり、
信長は朽木谷を通って京都に逃れました。
その際に当時の当主朽木元綱は、
道中の案内役を引き受けますが、
元綱は長谷川茂政に接待役を命じ、
信長をここで持て成したとされます。
これに信長は大いに感謝し、
自分の革袴と銀箸を与えたとのこと。
ちなみにこれらは現存しています。
下町を抜けると街道は左に迂回。
殿町と呼ばれる場所です。
「旧郵便局舎」。
昭和13年築の郵便局舎の建物で、
W.M.ヴォーリズの設計とされています。
隣には立派なお屋敷がありましたが、
後で調べると庄屋屋敷だったとのこと。
写真撮っておけばよかった・・。
「本町」。
枡形を抜けて本町へ。
朽木宿の中心であった通りです。
「狛屋熊瀬本家住宅跡」。
造酒屋を営んだ熊瀬本家跡。
現在の建物も古そうではありますが、
江戸期の建物ではないようです。
「熊瀬家住宅」。
ベンガラの美しい商家建物。
こちらも熊瀬家のようですが、
本家と違い現存しています。
熊瀬家は造酒と醤油造を生業とし、
藩御用商も務めたとのこと。
先程の本家が造酒屋だったので、
こちらは醤油屋でしょうか??
「丸八百貨店」。
3階建の洋館風建物。
文具、日用品、雑貨、呉服反物、
新聞や教科書に至るまで、
手広く扱ったお店だったようで、
昭和8年に建てられたものという。
現在は喫茶店として営業しています。
更に枡形(鍵曲と呼ばれた)があり、
これを過ぎて新町へ。
「新町」。
鍛冶屋、桶屋、酒屋、駕籠屋があり、
医者も住んでいました。
ここを過ぎると朽木宿は終わり、
道は国道367号線に合流します。
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重伝建に指定された鯖街道の宿場町。