吉田松陰は北浦巡視の際に神功皇后神社で、
土井ヶ浜から出土した刀剣を見たようです。
神社ですが山門のような門。
もちろんその前の参道に鳥居があります。
「神功皇后神社拝殿」。
蒙古軍が土井ヶ浜に襲来しましたが、
北條時宗の命を受けて派遣された武将が、
神功皇后の新羅征討の故事にならい、
幣帛を奉って奉斎したところ、
神の御稜威が現れて蒙古軍を撃退。
これを感謝して祠を造営したのがこの神社。
神功皇后は仲哀天皇の皇后で、
お腹に応神天皇を宿したまま朝鮮に出兵し、
新羅を降伏させたあと、
百済と高句麗を支配下に置いた女傑皇后。
西日本を中心に多く信仰されています。
さて吉田松陰が見たという刀剣ですが、
現在も宝物として保存されており、
拝見することができます。
「浜出祭展示館(麗江美術館)」。
浜出祭という7年に1回の神事があり、
その祭の写真を展示している建物。
無料で入館することができます。
浜出祭は花巫女、将家、伝御などの行列が、
土井ヶ浜に御神幸するという華やかなもの。
「宝物 伝蒙古鉾」。
展示館の一番奥の壁に掛けられています。
蒙古軍使用の鉾と伝えられており、
松陰が見たというのはこの古鉾。
確かに日本のものと思えない形をしており、
蒙古軍のものとしか考えられません。
そうでなければ弥生人のもの?
それならもっと価値があるでしょう。
■関連記事■
・下関市豊田町杢路子 狗留孫山修禅寺
吉田松陰も登った長府藩の祈願寺。
・下関市豊北町神田 土井ヶ浜の鬼の松
蒙古軍戦死者を埋葬した場所に植えた松。
・下関市豊北町阿川 松陰先生登臨之碑
松陰が登ったとされる阿川の日和山。