河上彦斎

人斬り彦斎河上彦斎について。
るろうに剣心のモデルとして知られてますが、
岡田以蔵なんかと比べると知名度は劣ります。


河上彦斎

この人は佐久間象山を斬った人物で、
小柄で色白な女性の様な容姿で、
礼儀正しいく温和な人物であったという。
容姿については写真も残されていて、
確かに女性のような優男に見えます。
しかし、表情を表に出さず、
野菜のように人を斬った冷酷な暗殺者でした。
勝海舟がその恐ろしさについて、
河上はそれはひどい奴サ。
 コワクテコワクテならなかったよ
 誰それが野心があるというのが出ると、
 ハハアそうですかなどととぼけているが、
 その日スグト切ってしまう。
 そしてあくる日は例の如くチャンとすまして、
 少しも変わらない。
 喜怒哀楽をあらわれずにだよ
と語っています。
※勝の話は基本的にアテにはなりませんが・・。

剣は我流とも伯耆流ともいわれますが、
片手抜刀の達人だったようです。
これは低い天井だった当時の建屋で、
非常に暗殺に向いた剣術でした。

彦斎は高杉晋作功山寺挙兵にも参加し、
幕長戦には石州芸州の戦いに参加してます。
小倉戦争では熊本藩が幕府方なのを嘆き、
桂小五郎や晋作の反対を押し切り帰郷。
※このとき高杉晋作と攘夷について言い争い、
 晋作と絶交したともされます。

熊本で藩を説得しようと試みますが、
脱藩罪で投獄されてしまいます。
戊辰戦争は投獄中で不参加。
新政府が設立され新時代がやってきますが、
攘夷を願う彦斎には、
新時代は幕府時代よりも酷く見えました。
また新政府も攘夷を捨てない彦斎を恐れます。
最終的に二卿事件広沢真臣暗殺事件を疑われ、
新政府によって斬首されました。

女性のような優男で、実は残忍。
最後まで攘夷を捨てず、
新政府に恐れられて殺される・・・

なんて心を掻き立てるキャラなんでしょう。

■関連記事■
東京都大田区 池上本門寺
 彦斎の墓があります。
熊本県熊本市 桜山神社
 肥後勤皇党と共に祀られています 。
京都府京都市 京都霊山護國神社④
 霊山護国神社にも彦斎の墓があります。
「神剣 人斬り彦斎」葉室麟
 彦斎を主人公とした小説。


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