英秀寺は弘前藩初代藩主津軽為信の開基で、
長勝寺8世格翁が隠居寺とした寺院。
後に2代藩主津軽信枚が現在地に移し、
父の菩提寺としたとされています。
「はす池」。
英秀寺の前には堀のような池が造られ、
一面に見事な蓮が茂っています。
堀としては小さな陣屋より幅広なもので、
流石に藩祖の菩提寺であるといった感じ。
一応あくまで堀ではなく池ですが・・。
「本堂」。
移転して建立された後にほどなく焼失し、
すぐに再建されたものが現在の本堂という。
茅葺入母屋造の質素ながら優雅な本堂。
「津軽為信廟所」。
為信は慶長12年に京都で死去し、
遺骨を2代信枚が弘前に持ち帰り、
格翁を導師として葬儀を行っており、
この英秀寺を廟所としました。
霊屋の周囲は土塀で囲まれており、
境内と合わせて二重の土塀になっています。
「津軽為信霊屋」。
霊屋は為信の死後の翌年に建てられますが、
現在の霊屋はその後に建て替えられたもの。
当初は質素な霊屋であったようですが、
文化年間の修理で豪華にされたようです。
側面の土塀からの霊屋。
こちらの方が良く見えます。
彩色豊かな霊屋ですが冬支度の途中?
内部の壁に板卒塔婆が張り巡らされ、
為信の宝篋印塔が安置されているという。
英秀寺は津軽藩の聖地となっており、
上記の様に池や土塀に囲まれていました。
藩政期には藩から寺領100石を与えられ、
歴代藩主の帰依をうけて繁栄しますが、
廃藩で津軽家の庇護が無くなって荒廃。
後に再建されて現在に至ります。
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