寿仙寺は大館市扇田にある曹洞宗寺院。
承暦4年(1080)創建の寿泉院を前身とし、
佐竹家入封に伴い天台宗より改宗され、
藩主菩提寺天徳寺の末寺となりました。
「本堂」。
一町八反の寺域に堂宇を構え、
大規模な寺であったとされていますが、
盛岡藩の大館侵攻により焼失しており、
更に近年にも二度の火災があったようで、
現在の本堂は平成7年に再建されたもの。
「烈婦山城みよ女之像」。
靖国神社初の女性神霊山城ミヨの銅像。
山城ミヨは天保5年に真中村出川に生まれ、
扇田村の山城八右衛門に嫁ぎますが、
夫の八右衛門は早くに病死してしまい、
舅に仕えて遺児を養い一家を守っていました。
明治元年の戊辰戦争時には35歳となり、
村の肝煎に願い出て小荷駄方炊として従軍。
扇田村では8/7~20まで激戦が行われ、
ミヨは男装して兵糧運搬に従事しますが、
三田井街道で不運にも銃撃を受け、
戦死を遂げたとされています。
その壮烈な死を悼んで翌明治2年6月に、
初の女神(女姓神霊)として、
靖国神社に合祀されています。
「官軍秋藩 山城ミヨ墓」。
官軍秋藩と付けられたミヨの墓。
寿仙寺墓地にあります。
軍夫で女性ですが官軍の一員として、
墓碑に名が刻まれました。
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