知られざる真実とか葬られたタブーとか、
色々な陰謀説が巷に溢れていますね。
困った事にこれらのトンデモ説を、
素直に信じる人達が沢山いるのです。
大体こういう話の元は、
当時○○だった▽▽がその当時の事を、
子(孫)の△△氏に語った事で、
△△氏はこの事を世間に訴えるべきか、
迷っていたが筆者の本を読んで、
本当の事を語る決心をした。というもの。
本当の事を語る決心をした割に、
揃いも揃って本人が出版した例はないし、
そんな重大な決心をした割に、
超マイナーな作家一人にしか、
その真実を語らないパターンが多い。
しかもその真実を語った本人は、
大体すでに亡くなっています。
つまり誰も知らない作家だけが知る秘密。
こんな子供だましを、
「そうだったのかぁ」と信じる人が、
意外と多いのですよね。
こういう本や説の傾向として、
最終的には政治の批判に繋がってます。
要するに政治的に書かれているもので、
歴史を政治の道具にしているだけ。
政治について触れないようにしたいので、
現政権が良い悪いは語りませんが、
巷の田布施システムなどは、
安倍政権の批判でしかないわけで、
山口県の政治家が関わらなかった時は、
田布施システムは何してたの??
って話になります。
田布施周辺から多くの首相が出てるって、
岸信介と佐藤栄作だけですし、
二人は兄弟で岸の地盤を佐藤が継いだだけ。
それが娘婿の安倍晋太郎、
孫の安倍晋三に継がれたというの話。
政権を批判するのは政策だけにして欲しい。
イデオロギーで歴史を捻じ曲げないで。
その作家らの経歴を調べれば、
大体の察しはつくと思いますが・・。
長州は忍者大国(笑)ではありません。
確かに毛利元就は謀略に優れた大名で、
稀代の策略家であった為、
その活動には忍者を使っていましたが、
諜報や扇動など間接的な謀略活動です。
長州藩は普通の武家社会でした。
伊藤博文は孝明天皇を暗殺していません。
確かに死因に怪しい所はあるし、
絶妙のタイミングで崩御したことからも、
暗殺の疑いは拭いきれませんが、
忍者大国ならば他にも忍者がいたわけで、
慶応2年当時ある程度名の売れた伊藤が、
わざわざ直接暗殺する必要ある?
伊藤がそんな優秀な忍者なら、
英国領事館の焼き討ちなんて、
一人で成功させる事が出来るでしょ?
また暗殺といえば京都の天誅事件ですが、
その殆どに長州は重きを成していません。
長州藩の諜報機関は忍者体制によって、
他藩と比べようもない実力があったとか?
だったら何故八月十八日の政変を防げない?
そういう諜報機関があったなら、
何故功山寺で高杉晋作が挙兵できたの?
そんな組織があったのなら、
クーデターなんて成功しないでしょ。
長州藩が一枚岩じゃなかった事さえ、
彼らは知らないんじゃないかな?
高杉晋作が率いる奇兵隊とか言っちゃうし。
これらトンデモ説作家らのほとんどが、
猿飛佐助、石川五右衛門等の忍者が、
子供達のヒーローだった世代。
忍者がどんなものかさえ、
間違った認識を持っています。
これらトンデモ説を信じる事のないように。
まあ信じても良いけど人に言わないでね。
バカにされるから。
こういうのはSFとかファンタジーとして、
楽しんで読んで下さいね。
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それはそれでカッコいいなぁ。
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