会社での初詣は最寄の神社中山神社。
※タイトルは再訪ですが毎年参っています。
中山神社の御祭神は中山忠光で、
長府藩保守派によって殺された忠光は、
豊北町田耕に仮埋葬されていましたが、
幕府が広島で検死を行うということで、
夜中に掘り返してこっそり運び、
そのうちに夜が明けてしまった為、
人目に付くことを恐れて、
この綾羅木の地に埋葬されたという。
境内は防風林が当時のまま残っています。
忠光の墓は本殿の向かって右側の丘。
藤原忠光と書かれています。
彼は明治天皇の叔父でもあった為、
長府藩主毛利元敏は宮中御歌所寄人となり、
明治天皇に気に入られながらも、
爵位が子爵どまりだったのは、
藩士が忠光を殺したからという説も。
※華族の爵位は石高によって定められた為、
長府毛利家か子爵なのは通常です。
この神社の境内には愛新覚羅社が建てられ、
愛新覚羅溥傑とその妻浩が祀られています。
愛新覚羅は清の皇帝の苗字で、
溥傑はラストエンペラー愛新覚羅溥儀の弟。
溥傑の妻の浩は中山忠光のひ孫で、
浩の遺言によりここに分骨され、
後に社殿が建てられたという。
普通の神社は東か南を向いていますが、
愛新覚羅社は西側を向いており。
これは満州のある方向であるとのこと。
今年は嫁さんの実家の益田で初詣し、
下関で初詣し、会社で初詣し・・・。
日本人は初詣を何度も行きます。
とはいえ今年詣でた神社も、
八幡社、益田社、住吉社、中山社と、
全部違います。
かつて森元首相が日本は神の国と発言し、
マスコミがヒステリックに批判しましたが、
何ら間違ってはいないでしょう。
日本には八百万の神がいると云われ、
台所から便所まで森羅万象に神が宿ります。
欧米の[GOD]や中国の[天]とは、
日本の神は全く趣旨が違ってますので、
方々から誤解を受けることがありますが、
[八百万の神]は[GOD]ではなく、
欧米でいうところの[SPIRIT]に近いもの。
日本人も欧米人も死者に祈りますが、
日本人が死者そのものに祈るのに対して、
欧米人は死者の為に神に祈ります。
欧米では神は[唯一]なのものですが、
日本では全てが[神]となりえ、
中山忠光をキリストのように崇める人は、
日本に誰一人としていないでしょう。
しかし中山神社には参拝客は絶えませんし、
その他全国の神社にも参拝客は絶えず、
またそれぞれが争うわけではない。
日本に宗教戦争がないのはその為で、
※島原の乱や切支丹弾圧は宗教戦争でない。
この感性は世界に誇れるものでしょう。
■関連記事■
・中山忠光①
下関に潜伏する前の忠光。
・中山忠光の幽霊
亡霊となって恨みを晴らします。
・下関市延行 中山忠光朝臣隠棲之地
延行の忠光潜伏地。
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忠光の遺体を一時埋めた場所。
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室津の忠光潜伏地。
・下関市豊北町田耕 本宮中山神社
忠光が殺害された現場。