高杉晋作は拉致された子だった??

岩国の百姓で一木という家に、
人一倍腕白な小僧がいたようで、
大人顔負けの才気を持っていたらしい。
しかしその腕白な少年は、
萩の大名行列が岩国を通った日から、
何故か行方不明になります。
家族は少年が行列に捕らえられたと思い、
岩国領の役人に申し出て、
子供を返してくれるように訴えました。

岩国領ではその少年が行列に何か仕出かし、
お咎めを受けたのだと思った為、
萩に低頭嘆願して訪ねますが、
そんな少年の事は知らないと回答があり、
以降はどうすることも出来ませんでした。

月日は流れ吉川家家臣が萩へ赴いた際、
高杉晋作を見かけたようで、
これが一木の倅に似とると囁かれますが、
それでどうこうできる話ではありません。
家臣らが岩国に帰ってきて、
その中の一木と親しい者のひとりが、
その事を一木の家族に告げると、
行列が通る時に確かめようという事となり、
行列に従う晋作を見て倅だと確信したという。

以降は萩の大名行列が通る度に、
一木の親族や近所の者が出迎えるようになり、
立派な武士となった腕白少年を、
陰ながら見送っていたようですが、
幕末の動乱で行列が通らなくなってしまい、
以後は見送る事が出来なくなったという。

・・とまあこういう異聞があります。
美祢藤井という人が、
岩国で聞いた話だということですが、
もちろん信憑性は薄いでしょう。
忽然と消えた倅が、
立派な武士になって成長していた・・。
聞いた事のあるドラマのような話ですが、
自分が子を持つに至って、
仮にわが子が忽然と消えたとしたら、
いつまでも生存を信じ続けるだろうと思う。
月日が流れTV等で面影ある芸能人を見つけ、
あれはわが子なんじゃないか?って、
思ってしまうかもしれない。
そのうちあれはわが子だと、
脳内で確信してしまうかもしれない。
そういったのがこの異聞なんじゃないかな?

■関連記事■
「錦の御旗」を最初に掲げたのは晋作??
 日本語には沢山の表現があります。
カエルを食べたかった晋作
 晋作が奇兵隊陣屋を視察した際の出来事。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です