高杉晋作の陶像のある日和山は、
桜の名所でもあります。
普段は気がつかないんですが、
陶像周辺の木はすべて桜。
晋作像は備前焼で作られております。
勿論当初は銅で作られていたのですが、
大東亜戦争の金属供出で失われました。
後に再び戦争で失われないようにと、
備前焼の陶像として再建されました。
台座の裏には、
「贈正四位高杉晋作君銅像碑」と、
未だに刻まれていますので、
銅像と勘違いされている方も多いようです。
確か像が陶器で作られてる例は、
僕の知ってる限りありませんので、
間違っても仕方ないでしょう。
普段は邪魔だなと思うのですが、
それが桜だとぜんぜん雰囲気違いますね。
晋作の目線は壇ノ浦あたりを見ています。
像の脇にひっそりとある石碑。
「言志 帰馬関有此作
売国囚君無不至忠
臣死義是斯辰天祥
高節成功略欲学二
人為一人 東行」
と書かれています。
国を売られて主君を囚らえられてしまった。
忠臣が義に死ぬ時は今である。
文天祥の堅い信念と、鄭成功の戦略。
※文天祥は宋の軍人。鄭成功は台湾も英雄。
この二人を足したような人物になりたい。
・・・というような意味(だと思う)です。
下の段の詩は野村望東尼の詩ですね。
まごころを つくしのきぬは国のため
立ちかへるべき ころも手にせよ
私が真心こめて縫った着物を着て、
長州に帰って国事に尽くしなさい。
・・・というような意味(だと思う)。
「野村望東尼ゆかりの石」。
どう所縁があるのかわかりませんが、
野村望東尼ゆかりの石のようです。
桜は満開。
日本人で良かったなと思わせてくれます。
でもみよちゃんは頭上の桜よりも、
タンポポの綿帽子が気に入ったようでした。
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