與止日女神社は肥前国一宮。
欽明天皇25年(564?)の創建とされ、
古くから水神として信仰されました。
「三の鳥居」。
肥前鳥居形式の三の鳥居。
肥前鳥居は笠木と島木が一体化し、
木鼻が流線形に伸びているのが特徴で、
佐賀市周辺に見られる独特な鳥居です。
「与止日女神社の楠」。
境内にある大きなクスノキで、
樹齢は1400年とのこと。
「拝殿」。
現在の社殿は文化13年(1816)の再建。
拝殿は唐破風付入母屋造で、
中殿を挟んで本殿は五間社流造となり、
全て銅板葺で総素木造です。
「焼楠(大楠)」。
先程の楠よりも古く大きい楠ですが、
これは既に死んでしまったもの。
明の僧如定がこの大楠を見た際には、
大唐四百余州にもこれ程の木は無いと、
驚嘆したとされており、
これを聞いた初代藩主鍋島勝茂は、
それ程ならばと周囲に石垣を築き、
霊木として保護したとされます。
しかし文化10年(1813)に落雷を受け、
社殿と共に消失してしまいました。
「嘉瀬川」。
與止日女命神社は嘉瀬川沿いにあります。
祭神の與止日女命は神功皇后の妹で、
八幡神である応神天皇の叔母にあたり、
一説には豊玉姫命と同一ともいう。
嘉瀬川のナマズは與止日女命の眷族とされ、
周辺の地域ではナマズは食べないとのこと。
■関連記事■
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筑後国一宮。
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越前国一宮。
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豊前国一宮。