安芸毛利家13代当主毛利隆元は、
毛利元就の隠居に伴い家督を相続しますが、
元就より先に病死してしまい、
その子毛利輝元が跡を継ぎました。
「毛利隆元墓所」。
隆元の墓所は元就の墓所とは少し離れ、
常栄寺跡に建てられました。
※というより隆元の墓のある地に、
常栄寺が建立されたようです。
この常栄寺は防長移封で移転しており、
現在は山口市にあります。
山口県山口市 常栄寺
「大膳大夫従四位下大江隆元朝臣之墓」。
安芸毛利家13代当主毛利隆元の墓。
隆元は毛利元就の嫡男に生まれ、
同母弟には吉川元春、小早川隆景がおり、
同母妹には五龍局等がいました。
温厚な性格の持ち主だったようで、
元就は隠居後も実権を握り続けますが、
内政や財務の能力に長けていたとされ、
当主より官僚に向いていたと思われます。
本人も偉大な父や優秀な弟達に囲まれ、
劣等感を抱いて苦悩していたという。
但し決して暗君であったわけではなく、
教養のある篤実な名君として、
平和な世なら才能を発揮したかもしれません。
永禄6年(1563)に隆元は和智誠春に招かれ、
誠春の宿所で饗応を受けていますが、
宿に戻った後に腹痛で倒れて急死しました。
一応は食中毒とされましたが、
納得できない元就は状況的に毒殺と断定し、
近侍した赤川元保と誠春を誅殺。
後に赤川の無実が判明していますが、
誠春が隆元を毒殺したかは不明のままです。
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